【CIIDの授業】02. Introduction to Interaction Design インタラクションデザインとは何か

CIID

「インタラクションデザインを学んでいる」と話すと、大半の反応は「え…何それ(苦笑)」。
“インタラクションデザイナー”として働くCIID関係者も、自分の職業を人に説明するのによく苦労するという。
インタラクションをデザインする一連の流れを通して、インタラクションデザインに関する理解を深めるクラス。

インタラクションデザイン概要

インタラクションデザインは、人間の身体・思考・感情のニーズを中心に捉え、人間と対象物とのインタラクションを設計する領域。

人のどんな行動(インプット)により、どんな反応(アウトプット)を返し、それらをどう意味づけ(マッピング)させるか? を設計していく。

例えば椅子を作る場合:
「どんな機能・構造を椅子に持たせるか?」に注力するのがプロダクトデザイン。
「どうやって椅子の価値・魅力を人に伝えるか?」に注力するのがコミュニケーションデザイン。
「人が椅子をどう使ったら、どんな反応が返ってきて、それによって人の行動・状態・感情はどう変化するのか?」に注力するのがインタラクションデザイン。

感情を伴うトースター: Brad
他のトースターとネットで接続し状況を共有しあい、他のトースターと比べて自分が使用されていないと感じた場合は持ち主の気を引こうとアピールする。それでも無視される場合、他の持ち主を求めて自らを売りに出す。

「もし未来のスマートデバイスが、嫉妬/復讐心を持ったらどうなるか?
ネットで繋がったデバイス同士が関係を構築したら、人とデバイスの関係性はどう変わるか?』
Bradは、未来の人と物の関係について問題提起し考えさせるインタラクション作品。

インタラクションデザインにおける考慮点
– アフォーダンス –

インタラクションを設計する際に重要となる要素の1つに「アフォーダンス」がある。アフォーダンスとは、ある対象物に対して『こんなことが出来そうだ』とユーザーが直感的に想像できるアクションのことだ。
例えば、まっさらな木の板を見ただけでは何をしたら良いか分からないが、そこにドアノブがついていれば、「ノブを握って、押したり引いたり出来そうだ」と想像する。この想像と実際が異なると、ユーザーはストレスを感じる。

この「直感的に想像できる」という部分が大事で、①説明無しでも取るべきアクション(インプット)が想像でき、②説明無しでも反応(アウトプット)との意味づけができる設計にすることが重要である。

アフォーダンスには人と人(or 動物など第三者)との関係性も強く関係してくる。
例えば人が「掴める」と感じた棒に対して、犬が「噛みつける」と想定することで初めて、互いに「引き合える」というアクションが想定されるが、これもアフォーダンスの一つ。

カナダ・モントリオールの公共スペースに設置された音を奏でるブランコは、人と人との関係を取り入れたアフォーダンスの例。
他者と一緒にブランコを漕ぐ事でハーモニーが奏でられる事を通行人に知覚させ、多くの人の参加を促し、地域コミュニティ活性化の一躍を担った。

インタラクションデザインはよく「WebサイトやアプリのUX/UI設計」と混同されがちだが、これは現在のタッチポイントの主流がたまたまWebサイトやアプリであるが故に他ならない。むしろ狭いスクリーンを指先で触るという行為は、不自然な制約であるとも捉えられる。
タッチポイントの主流は数年で変化していくが、人間の本質はなかなか変わらない。 人間の身体・思考・感情のニーズを捉え、 あるコンテキストにおいて有用なタッチポイント、及びそのインプット・アウトプットを設計するのがインタラクションデザインである。

ちなみに、「サービスデザイン」は複数のタッチポイントの組み合わせによるサービス全体の設計という意味で、インタラクションデザインを内包する概念。

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